強化の道
Enhancement
本物を強化し、色彩やコントラストを高めて、 より華やかに魅せる道。印刷ならではの華美な表現として、 ひとつの価値をもっています。
Research on Fine Art Printing
私たちの考えと、研究の成果を公開しています。
印刷は、単なる情報の伝達手段ではありません。
美術作品や文化財においては、その美しさや質感を忠実に再現し、
見る人に感動を届ける役割を担っています。
その美術印刷には、ふたつの道があります。
Enhancement
本物を強化し、色彩やコントラストを高めて、 より華やかに魅せる道。印刷ならではの華美な表現として、 ひとつの価値をもっています。
Faithful Reproduction
本物を、本物のままに——限りなく原本に近づけて写しとる道。 東洋美術印刷が目指すのは、この道です。 繊細な色合いや階調、質感にいたるまで、 作品本来の魅力を忠実に再現することに、技術を注いでいます。
印刷は古くから、ひとつしかない本物を、 多くの人のもとへ届ける役割を担ってきました。 複製があるからこそ、遠く離れた人も、後の時代の人も、 作品と出会い、その感動を分かちあうことができる。 文化財や歴史的資料を忠実に複製し、保存することは、 学術的な価値にもつながります。
忠実な再現によって、印刷物はひとつの感動体験となり、 作品の価値を未来へと繋いでいく—— それが、印刷が担ってきた歴史的な役割です。
作者が選びとった色。重ねた筆致。画面の質感。 それらを写しとる者が勝手に「良く」してしまえば、 作品は別のものに変わってしまいます。 私たちは、オリジナルに敬意を払い、 作品本来の魅力をそのままに届けることを誇りとしています。
目指すのは、アートと人々をつなぐ架け橋であること。 本物の感動を、そのままのかたちで、 より多くの人のもとへ。
ディスプレイで見る色と、紙の上の色は、同じではありません。 ディスプレイは光の三原色(RGB)で色をつくり、 印刷はインキの四色(CMYK)で色をつくります。 RGBで表現される光の色域は、紙の上ではCMYKのインキに置き換えられ、 狭くなってしまう——そのため、ディスプレイでの見え方と 紙での見え方に、違いが生じてしまうのです。
だからこそ、美術印刷ではカラーマネジメントが 重要な要素になります。原画、撮影データ、ディスプレイ、印刷機—— 工程ごとに異なる色の空間を正しく管理し、意図した色へと近づけていく。 忠実な再現は、その積み重ねの上に成り立ちます。
※ 色域の関係を示す模式図です。
Color Management & Kaleido
東洋美術印刷は、印刷の標準色「Japan Color」に準拠した色管理を土台に、 その先へ——カレイドインキによる広演色印刷を実現しています。 通常のCMYKでは表現しきれない色域をカバーし、 Adobe RGBの色再現領域をほぼカバー。 モニターで見る色に近い鮮やかさと、シャドー部の締まりを、紙の上で再現します。 関東でも一社とも言われる、貴重な技術であると自負しています。
色域検証の様子
さまざまな色調・階調を含む出力サンプルを同じ環境で掲示し、 Japan Colorとカレイドによる発色、階調、シャドー部の再現性を比較・検証しています。
美術作品や写真、伝統工芸品を、限りなく原本に近づけて再現する—— 「再現の道」を実践する、当社の美術印刷ブランドです。 図録や画集、カタログなどにご活用いただいています。
印刷現場での実践をとおした、自主研究活動です。 プリンティングディレクター、キュレーター資格を持つアートディレクター、 ベテランの工場チーフ、複写経験豊富なカメラマン—— 専門家のチームで、再現の技術を磨き続けています。
一般的な印刷を大きく超える、280線以上の高精細印刷で、 原画の細部までを写しとります。
研究報告は、順次追加してまいります。